第77号 東ティモール 今年のコーヒーが出港(メルマガバックナンバー)

第77号 東ティモール 今年のコーヒーが出港

2006年12月22日発行

とても味の良いおいしいコーヒーで、当店の人気商品の「東ティモール ピースコーヒー」。このメールマガジンの中でも以前詳しくご紹介したことが あります。この東ティモールの今年の新しいコーヒーが、今月5日東ティモー ルのディリ港を出港し、まもなく日本に到着します。

東ティモールは2002年の5月に独立したばかりの新しい国です。人口80万人 ほどの小さな国で、国内に外貨を稼げるような産業はなく、海外からの援助に よりなんとか国が成り立っている世界の最貧国の一つです。

そんな東ティモールで、現在唯一といって良い外貨の獲得手段がコーヒーで す。この国の地形や気候は、良いコーヒーが採れる条件が揃っています。旧宗 主国のポルトガルはこの地にコーヒー栽培を持ち込み、ずっと栽培が続けられ ていました。

ただ栽培のための条件が良いにも関わらず、管理が悪かったり製品化の技術 がなかったりして、この国のコーヒーはほとんど世界市場に出回ることがあり ませんでした。そこで、日本のNPO「ピース・ウィンズ・ジャパン」が栽培か ら製品化、販売までの支援を行い、この国のコーヒーを日本で販売することで、 農民たちの支援を行うことになりました。

ピース・ウィンズ・ジャパン(以下PWJ)は、2003年からこの国のレテフォホ 郡の農民たちを支援。彼らの作ったコーヒーを、「ピースコーヒー」という名 前で日本で販売しています。

PWJの支援の始まった当初は、3村10世帯だけの農家を支援するだけでした が、毎年支援する農家を増やして行き、今年の4月からは、204世帯の農家を 生産者組合員とすることになりました。

騒乱の中のコーヒーの収穫

東ティモールは独立の際にも騒乱を経験していますが、今年に入ってからも 国内で銃撃戦が行われるなど、治安がたいへん悪化しています。独立時に起こ った騒乱では、かつてこの地を実効支配していたインドネシア軍を後ろ盾に持 った民兵が、村や街を次つぎに襲撃。公共施設などのインフラを破壊しつくし ました。

今回起こった騒乱は、今年5月、国防軍の600名の兵士が処遇改善を求めて 兵舎を離脱し、軍が彼らを免職処分としたことから始まります。元兵士たちは 反乱を起こし、軍や警察と銃撃戦となりました。

流れ弾に当たった住民が負傷したり、外国人が殺害されたり、といったこと があり、治安が悪化したため、PWJのスタッフを含む日本人の援助関係者が一 時出国せざるを得なくなりました。

現在はそれほどではありませんが、外国人が殺害されたというニュースが流 れると、現地スタッフは外出を控えるようにしているということです。

今回の元兵士が起こした反乱の背景には、この国の東部出身者が政府要職に 就くなど優遇されているという、西部出身者の根強い不満があるということで す。

首都ディリなどでは混乱が続いていましたが、PWJがコーヒー栽培の支援を する山間地のレテフォホ郡は、物価の上昇以外にはあまり影響はなく、6月か ら収穫作業を始めました。

コーヒーの収穫は数ヶ月にわたって行われる作業で、9月15日に終了しまし た。今年は騒乱の影響もあり、日本人スタッフがほとんど収穫作業に立ち会う ことができませんでしたが、現地スタッフと生産者組合のリーダーたちの協力 で、収穫作業を続けました。今年は裏作の昨年の約3倍に当たる約30トンコー ヒー豆が収穫されたということです。

収穫されたコーヒー豆は、果肉をむかれ、乾燥させて「パーチメント」と呼 ばれる状態に農民たちの手で加工されます。かなりの重労働です。このパーチ メントを脱穀したものが、コーヒーの生豆となります。

農民たちの手で作られたパーチメントは、10月28日にレテフォホの倉庫を12 台のトラックで出発。首都で港のあるディリへ向かいました。当初はもっと早 い時期に出発したかったそうですが、治安を懸念して出発を遅らせました。

パーチメントコーヒーは、5時間後、無事ディリに着きました。

まず行われたのは脱穀作業です。パーチメントの殻を取り除いて生豆にする 作業です。騒乱で作業場の機械や部品が盗まれ、使える機械は2台しかありま せんでした。さらに、騒乱後急激に電力事情が悪化していて、停電の度に脱穀 の機械が止まってしまうために、3日で終わる予定だった脱穀作業が、10日程 もかかってしまうことになりました。

脱穀の次に行われるのは欠陥豆の選別作業です。品質の悪い豆が混じってい るとコーヒーの味が悪くなるため、取り除くのです。

今年は騒乱のためにPWJスタッフが収穫に立ち会うことができなかったため、 選別作業をこれまで以上に神経を使って行いました。以前は使用していなかっ た機械を使った「比重選別」と、30名の女性たちによる2段階の選別を行いま した。作業に来る女性たちが乗ったトラックが投石を受けるようねこともあっ たといいますが、1週間で作業は終了。その後麻袋に入れられた豆は、品質保 持のため1ヶ月間そのまま乾燥され、検疫、通関手続きを経て、今月5日に日 本へ向けディリ港を出港しました。

東ティモールピースコーヒーは、農薬や化学肥料を一切使わずに栽培され た自然栽培のとても味の良いコーヒーです。当店では、東ティモールの独立の 年からずっとこのコーヒーの販売をしています。世界でもっとも貧しい国の一 つであるこの国の農民たちの生活を向上させるために役立つコーヒーです。ま だ飲んだことのない方、ぜひ一度お試しください。

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編集後記

松阪がレッドソックスと6年契約で61億円!ニュースを見ているとこの話題 が必ずとても大きな扱いで出てきます。松阪という選手は、玉を投げるのはず ば抜けてうまいのかもしれませんが、記者会見などを見てもどんな個性や考え を持った男なのかさっぱりわからない、人間的に何の魅力も感じないので個人 的には好きではありません。あまり応援したくないのでニュースでこの話題が 出てくると、チャンネルを変えてしまいます。

それにしてもあるところにはお金があるものですね。たった1人の人間のた めに61億円も使うなんて。日本のフェアトレードの市場規模の数倍です。それ だけのお金があれば、一体何万人の人たちを救うことができるのか?

お金がないから貧困に苦しむ人たちがいるのではなく、お金の使い方がおか しいからそんな人たちがたくさん存在するわけです。もっともこれは飢えや貧 しさで苦しんでいる人たちよりも、野球の試合結果のことを気にする人の方が、 はるかに多いという現実の結果でもありますが。

アメリカの芸能人やスポーツ選手、事業家の中には社会的な活動に熱心に取 り組んでいる人が多くいますが、日本のお金持ちは、あまり慈善事業や社会的 な活動のために寄附をしたりしません。

松阪がこれからアメリカで活躍することになるのなら、あちらのお金持ちの 行動を見習って、稼いだお金のごく一部でも、社会のためになる目的のために 使って欲しいと思います。

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