メールマガジン 第74号 奴隷労働の子供たちの日常

第74号 奴隷労働の子供たちの日常

2006年10月24日発行

北海道や東北の方は、かなり涼しく、いや寒くなっているようですが、今年 はここ浜松は、かなり暖かいです。というか暑いです。昼間は夏とあまり変わ らないくらいです。

ニュースや天気予報などを見る限りでは、東京とか関西の方も気温が高いよ うですね。気温が高いので、例年より少し遅れてチョコレートの出荷を始めま したが、皆さんのところへは、とけたりしないでちゃんと届いているでしょう か?

日本に限らず、フェアトレード関係者は、児童労働への知識や関心の高まり などもあり、フェアトレードのチョコレートの売り上げが伸びていることを宣 伝しています。

確かに、急激に販売は伸びてはいるのですが、まだまだ日本では統計数字に も現れないほどです。ヨーロッパではさすがに、フェアトレードが日本よりは るかに普及しているだけあって、フェアトレードのチョコレートやココア製品 の市場占有率のデータがあります。

それによると、金額的に一番売れているのはスイスで、市場占有率は、2001 年の統計で、0.275パーセント。金額ではなく量的に一番売れているのはイギ リスで、こちらの市場占有率は、2001年の段階で0.08パーセントほどになりま す。(FLO and the Manufacturing Confectioner 2002より)

少ないですねー。これでも90年代始めから毎年毎年50パーセントとか、 100パーセントとか急成長をしてきた結果です。今でも成長してますが、全 体から見るととても少ない、ほとんど無視されてしまうような割合です。

ヨーロッパでさえこの程度。でも、統計に表れるだけいいですよね。日本で はどのくらいなのでしょうか?

この国で一番大きなフェアトレード団体の年間“売り上げ”が、一人のプロ 野球選手の“年収”にもならないことを考えると、限りなくゼロに近い数字に なることが想像できます。まあ、ヨーロッパでもそうですが。

せめてヨーロッパ並みでもいいので、統計に出てくるようになって欲しいと 思います。

悲惨な現実

児童労働は、アフリカやアジアなどの貧しい国ぐにで見られる現象ですが、 その中でもほとんど給料を支払われないで、休みや休憩時間も与えられずに働 かされる「奴隷労働」とも言える現象が、西アフリカ地域で多く見られます。

フェアトレードと関係するところだと、カカオの農場で働かされている子供 たちの問題が大きく取り上げられることが多いわけですが、カカオ以外でも コーヒーや綿花などの農場で奴隷のように働かされている子供たちはたくさん います。

マリからコートジボワールに連れて来られ、コーヒーとヤムイモのプラン テーションで働かれていた15歳の少年が、2年ぶりにマリに帰ってきて語っ た体験談を、今日はご紹介します。

僕たちの1日は朝5時に始まる。

重たい道具を頭に載せて、泥の中や石らけの6キロの道のりを、裸足で歩い畑まで行く。

畑に着いたときには僕たちはみんなびしょ濡れで、既に疲れきっている。

そこで監督者が、その日のうちに僕たちが植えなければならない範囲を伝える。
僕たちは恐れていた。
もしできなっかたら、監督に何をされるかわからないから。
同時に、早く仕事を終わらせないと食事抜きにされかねないから、
それを恐れて、僕たちは仕事を早く片付けざるを得なかった。

仕事はきつくて姿勢をかがめて行うから、背中が痛くなる。

病気になったりして働けなくなると、暴行されて殺されることになるので、
僕たちはそれを恐れていた。

ある日、逃げようとした仲間の子供2人が、暴行されているところを見た。
2人ともとてもひどい状態になって、死んでしまった。

Trafficking of children in West Africa - focus on Mali and Cote d'Ivoire
(現在リンク切れです。)

これは、上のサイトで、奴隷労働の子供たちが置かれている悲惨な状況の典 型的な例として紹介されていた事例です。

読んでいて気分が悪くなりました。

子供たちは、多くの場合、給料の良い仕事があると騙されて、マリやトーゴ、 ナイジェリアなどから連れて来られます。そのための移動もまた過酷なため、 連れて来られる途中で死んでしまう子もいます。

どうやらマリとコートジボアールの間には、奴隷として働かせる子供たちを 調達するためのネットワークがあり、専門の仲介業者がいるようです。

連れてこられた子供たちは、綿花のプランテーションとか、鉱山、工事現場 などで奴隷として働かされます。

コートジボアールは、カカオの世界最大の輸出国ですが、カカオが栽培され ているのは南部地域で、北部は降水量が少なくてカカオ栽培に向かないため、 綿花の栽培が盛んです。

フェアトレードでよく問題にしているのは、カカオ農場で働く子供たちです が、それ以外にも同じような状況で働かされている子供たちがたくさんいます。

背景にあるのはやはり貧困です。

こんな子供たちを出さないためにも、フェアトレードがもっと大きく広がっ たらいいと思います。こんな状況が、たとえ1ミリでも良い方向に進むことを 願って、当店ではフェアトレードのチョコレートを販売しています。

主なチョコレート関連ページ

編集後記

深夜にまでおよぶ長時間にわたる無報酬のサービス残業が半ば強要され、 休日にまで出勤し、仕事をさせられるようになってきた日本のサラリーマン。 疲れきってしまっている人が多いですね。

労働時間は途上国のスウェットショップや奴隷労働の子供たち並か、それ 以上。

死ぬまで働かされる人もいます。

企業はいざなぎ景気を超えるほどの景気の良さみたいですが、そこで働く人 たちの状況は、悪くなる一方、仕事による過労死やうつ病が増えているという 話を聞くと、サラリーマンがひと昔の企業戦士から、半ば奴隷化してきている ように感じます。

CSRがはやっていますが、そんな世間体を良くすることに力を入れるより、 企業は働いている人たちの生活を改善することに、お金と力を使って欲しいと 思います。

収入が増えないのに、経済的、肉体的な負担ばかりが増え続けるるサラリー マン。何か自衛手段を学んでおいた方がいいでしょう。

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